2017年の記録と記憶　　Record & Memory of The Institute of Tangle*untangle 2017

　2017年は、新しい感覚で描く機会が多く、楽しさと緊張感心地よく、学ぶことと気づくことたくさんありました。新たな依頼も多く、今後につながる可能性を感じています。
　春の上野駅で出演させていただいた『東京・春・音楽祭』での即興線描、そしてサクソフォン奏者の上野耕平さんとの共演がとても印象に残っています。

初めて東京の公共の場での公開制作、そして生楽器の即興演奏との共演でした。約8時間描き続け、終わった時には立ってられないほどに全身疲れ切った状態でした。上野駅のホームで座り込んで電車を待ちました。それも初めての経験でした。

　そして、BalloonArt Nodさんから依頼をいただき、シャッターに描かせていただいたシャッタードローイング。シャッターへの残る作品として初めて制作をして色々と学ぶことも多かったです。

　また、今年は新たなシリーズをいくつか実験的に始めました。なかでも「Daily LIVE drawing set 20min」は、描く過程をパッケージし動画発信する試みです。

　夏に猪苗代湖で開催された「オハラ☆ブレイク」では、今年もドローイングで参加させていただきました。今回は青谷明日香さんのライブでのセッション。30分という短い時間で描きました。また、秋には地元小名浜の小学校からの依頼で、習発表会の演劇の舞台背景画を描きました。ステージのバックを飾る物語の背景は、大きさや視認性、演劇での映え方など、新しい視点と感覚で楽しく描くことができました。

　そして冬、UDOK.で開催したオープンアトリエ「synchronia（シンクロニア）」では、ダンスと音楽と花との即興コラボを、ショーというよりもアトリエを公開するような感覚で行いました。これも初めての試みで、実験的な企画でした。それぞれの表現が、からみつつほぐされつつ、空間と時間を作っていくような良い企画ができました。今後も続けていきたい企画となりました。